今まで、モデルハウスを建てることに否定的だったのは、ユーロJスペースがつくる家のイメージを固定されるのが嫌だったから。でも、モデルハウスを建てることを決めたのは、これまでの経験を通して自分が最上・最良と感じた素材や機能、デザインを、家づくりを考えているお客さまに実際見て触れて欲しいと考えたからなのです。 だから、住宅メーカーが造るモデルハウスとは一線を画すモデルハウスらしからぬデザインを目指しました。 その外観は、真っ白な外壁に黒く塗られたエントランスの壁が印象的なクラシックな3階建ての建物。空間デザインは、一階はリビングルームを意識したモデルルーム、2階はお客さまとの打合せルームを兼ねたオフィス、そして3階はベットルームとバスルームを設計。各部屋には私がデザインしたインテリアや家具、照明、「海を感じさせる湘南スタイル」としてセレクトした「AJIM」の家具を配置。2Fから3Fへのぼる階段にはニューヨークデビューする照明が取り付けられています。 また、この建物は、ユーロJスペースが力を入れている「ウールハウス」でもあります。断熱材に人と健康にやさしい羊毛を用いており、その仕組みと機能を実際に見ることができます。さらに飲み水だけでなくバスルームや洗面所もろ過する全館浄水、庭の植物の成長を促す“庭のサプリメント”など、人が居心地よく暮らせる空間を創るうえで効果的だと考えているさまざまなアイデアを取り入れています。 空間デザイナーとしての私を知ってもらうためには、作品を見ていただくのが一番の近道。このモデルルームは、私の感性から生まれた作品を展示したまさにギャラリーです。ここに来られて、何か感じるものがあれば、それ私の感性との共鳴かもしれませんね。