私たちはいま、年間30棟を基準にして住宅づくりを手がけていますが、最近思うことは、お客さまに対して、もっとできるのではないか、もっと満足のいくものを提供できるはずだと思うんです。つまり、年間で扱う棟数を30棟以下にして、一人の
お客さまにもっと時間を費やすことで、もっといろいろとご提案をしていこうということ−−。
そこで、家という"箱"だけではなく、箱の構成要素である素材や、キッチンや家具、庭など、暮らしにかかわる全てのことを尽くしていきたいと考えているんです。
インテリアやエクステリアも含めて暮らしは成り立つわけですから、細部にわたってとことんこだわっていきたい。住まう人たちにもっともっと喜んでいただきたい。快適に暮らしていただきたい。それが私のいまの気持ちです。
私の考える快適な空間とは、暮らしやすい上質なもの。そこには、ゆったりと時間を過ごしていただける自然の素材と暮らしやすいデザインが不可欠です。
上質なものとは、けっして高級なものという意味ではありません。高価であればよいというものではないのです。そこには、石や土、木など健康的な室内環境づくりに寄与する自然素材と、洗練された主張し過ぎないデザインと使いやすい機能、それが必要なのです。
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