家族や友達が集まり楽しい時を過ごすことが多いメキシコの暮らしに、すっかり魅了されたW様。「みんなが集まる家ってステキだな」という思いが強くなり、メキシコ滞在中から帰国したら新居を構えようと考えるようになったそうです。奥様に本物の素材に対するこだわりや、色使い、インテリアに対する考え方など、メキシコでの素敵なエピソードを交えてお話しいただきました。
メキシコの第一印象は、なんと言っても太陽と、それを受ける建物の強烈な色彩です。今までに目にしたことのない強烈な色彩の組み合わせが街のいたるところに溢れていて、古い町並みはヨーロッパの雰囲気、近代的な施設はアメリカの雰囲気、そして中南米の中心的な国として南米特有の雑多な雰囲気と3つの要素が混ざり合って、メキシコ独特のなんとも不思議な雰囲気が作り上げられていました。 最初の赴任地のグアダラハラは、メキシコ第2の都市で常春の地と言われているくらい気候は温暖で、真夏でも冷房は必要なく、真冬もちょっと厚着をしていれば暖房は必要ありません。街中には一年中花が咲き乱れ、都市とは思えないくらいゆっくりと時間が流れていきます。 私たちが住んでいたのは比較的高級住宅街にあたるエリアで、マンションよりも一軒屋のほうが多くて、どの家も敷地が広く必ずバックヤードがあり、ゆったりとしていました。 2番目の赴任地メキシコシティーは、マンションやビルが立ち並び、世界で最も人口が多い南米最大の都市です。グアダラハラより標高が高いので冬は多少寒くはなりますが、小さい子供がいる我が家でも、日本から持ってきたホットカーペットを年に2週間程度、夜間だけに使用する程度でした。夏も野外では多少暑くても、屋内に入ると冷房なしでもひんやりとして過ごしやすかったです。メキシコシティーではタウンハウスを借りていましたが、どの家も間取りの取り方がとても上手で、住居の面積はそんなに広くないのに、生活空間はとても広く感じられました。 メキシコ人は、年中行事をとても大切にしていて、何かあると家族や友達と集まって楽しいときを過ごします。そのため家は、いろいろな人が集まりやすい広いパブリックスペースとプライベートスペースがはっきりと区別されています。どの家に伺っても空間が広いと感じたのは、そのメリハリのつけかたが本当に上手に設計されていたからだと思います。
メキシコの家で気に入っていた点は、防犯面の安心感・色彩豊かな内装・本物の素材といったところでしょうか。残念なことに、メキシコは日本ほど治安がよくありません。特にメキシコシティーは、強盗・誘拐などが多発する都市です。そんな中で暮らすためには、防犯が家の設計での最重要ポイントになります。 最初に住んでいたグアダラハラでの一軒家では両隣との間に隙間が全くありませんでした。これは少しでも強盗の侵入経路を塞ぐためです。我が家はバックヤード側も隣家に接する3方の壁が3〜4メートルの高い塀に覆われていたので、進入口は道路と接している面からだけでした。そこには電動の扉がついたガレージと、鍵の閉め忘れをすることがないオートロックの通用門があって、その扉の上にはさらに高圧電流が流れていました。
次に住んだメキシコシティーの家は、9軒のタウンハウスになっていて、基本的には道路側だけしか進入口がなく、道路側には背の高い門があって、そこには24時間警備員が常駐しています。このメキシコの家での「守られている」という安心感は、家に帰ると本当にホッとして寛ぐことができるものであり、家本来の役割を再認識させてもらいました。 メキシコでは強い直射日光に当たらないように、なるべく家は北向きに、南側は庇を長くして日差しが家の中に入らないように工夫しています。そのため、どのお宅も家の中はとても薄暗い印象ですが、その分、壁の色を明るい色にしたり、照明を工夫したり、はたまた絵や写真を飾ったり、花を飾ったりと、インテリアはとても華やかで、色々なものを飾るためのニッチなども効果的に設けられていました。
私たちが住んでいた家は借家なので無難な白い壁でしたが、同じタウンハウスの他のお宅ではおのおのが好きな色で壁を塗ったり、タイルで装飾したりと、ほとんど同じ間取りのはずなのに、一歩中に入ると全く違う家になっていました。壁の色ひとつ、タイルひとつ、また花やグリーンひとつで、こんなに各家の特長が出るんだと目からうろこが落ちる思いでした。 また、最初に住んだ家は築30年以上の古い家でしたが、大家さんがとても大切に家を管理していらして、メンテナンスが行き届いていました。古ければ古いだけ味が出るというか、特に使われている木や石、タイルは磨きこまれていてとても貫禄があり、よい素材のものは古くなっても丁寧に使えば、こんなにステキになるんだと思いました。
グアダラハラは「マリアッチ」と呼ばれる楽団が有名です。ホームパーティーなどでも、よくマリアッチが呼ばれ、とてもにぎやかな様子が近所に聞こえます。パーティーの楽しい音は、騒音ではなくお互い様なのです。ある時、お向かいの家の前に、夜中の3時ごろにマリアッチがやってきて演奏を始めました。何事だろうと飛び起きて電気をつけようとした私に、夫が「お前にじゃない!電気をつけるな」となぜだか叫びます。先にメキシコに住んでいた夫に事情を聴くと、その家には年頃の娘さんがおり、彼氏がプロポーズをしているのだとのこと。よく見ると門の前に若い男性がいて、マリアッチといっしょに窓を見上げています。しばらくすると、その家の電気がついて娘さんが窓から顔を出し、お父さんが門からその男性とマリアッチを中に招き入れました。それからは朝までパーティーだったのでしょう。そういう粋な風習をご近所のみなさんも温かく見守るのでしょうね。どこも電気をつける家はありませんでした(笑)。
もともと築30年の中古住宅を所有していましたが、その家は間仕切りが多いうえに、ひとつひとつの部屋もとても小さくて、とても友達や親戚が集めるようなスペースがなかったので、メキシコ滞在中から帰国したら新居を構えようと考えるようになりました。やはり、メキシコで暮らしてみて「みんなが集まる家ってステキだな」という思いが強くなってきたからでしょうね。
メキシコでは大学院に通っていたので、本屋さんに行く機会がとても多く、そこでメキシコのとてもステキな家の写真集に多く出会いました。メキシコ人建築家は、中南米だけでなく北米でも注目されていて、その写真集がたくさん出版されていましたので、その写真集を少しずつ買い集めました。他にも、お気に入りのスペインのインテリア雑誌があり、そちらもよく購入していたので、気に入った号は日本に持って帰ってきました。 また、私はメキシコの「タラベラ焼き」という陶器が大好きで、新居にもぜひ使いたいなと思ってタラベラ焼きの表札・タイル・洗面ボール・鏡などを少しずつ買い集めました。それらのものは、新居でもデザインして取り入れてもらい、大好きなメキシコのテイストが感じられるお気に入りのスペースになっています。
資料請求をしたのは、それこそたくさんですが、最終的にプレゼンをしていただいたのはユーロさんを入れて4社です。
圧倒的なデザイン力と、素材の本物志向の点です。鎌倉のモデルハウスなどを見て、他よりも抜きん出てセンスがバツグンだと思いました。特に壁の色使い。メキシコのタウンハウスで他の家を見て、ぜひ壁にもアクセントがほしいと思っていたのですが、壁の色選びって本当にセンスが必要。同じ色でも微妙な違いで下品に見えたり、おしゃれに見えたりと、とても難しいなと思っていたんです。その点、ユーロさんのモデルハウスは、難しい色もとても上品にまとめられていて、ここしかないと思いました。
最高ですね。デザイン・素材感・住み心地と、どの点をとっても想像以上に満足しています。 何よりも、家を作る過程がこれほど楽しいとは思いませんでした。
まず暖かい(笑)。真冬なのに朝起きるのが苦痛ではありません。家全体が暖かいので、どの部屋に行くのもおっくうではないです。お陰様で、もうすぐ1年になりますが、家族はだれも風邪をひいていません。それから、人が集まりやすい。ガーデンのスペースでもLDでも、本当に広い空間が確保できているのでホームパーティーをするのにぴったりのサイズです。 また2階がプライベート&仕事スペース、1階がパブリックスペースと、しっかりと生活空間が分かれているので、雑多になりがちな子供のおもちゃや紙類が1階に下りてくることがあまりなく、いつも1階のスペースが散らからず、きれいなままで保てています。ですので、急なお客様でも慌てることなくお迎えできます。 以前の家では飾りたいものがたくさんあっても、それが計画的に配置されていなかったので、どうもちぐはぐだったり、飾れなかったり、飾っても子供に壊されたりで、うまくいかなかったのですが、新居では、室内装飾も設計時に計画的に取り入れたので、あるべきものがある場所にちゃんと最初からデザインされていて、とても心地よい空間を造ることができました。毎日、大好きなものに囲まれて生活できているのって、とても幸せな気持ちになります。 それから、なんと言っても素材感に大満足です。本物の石や木など、新築の今から経年していくのが楽しみなくらい(笑)です。住めば住むほど、味が出てくる家になりそうです。
みなさん、第一声で「ステキ〜」とほめてくださいますよ。特に壁のカラー。なかなか日本のお宅ではないですからね。それから、LDと庭とのつながりでしょうか。カーテンを開けると、とても広がりのある空間になり、開放感があります。特別広い家ではないのですが、みなさん「広いね〜」と言ってくださるのは、そのせいかもしれません。